叱らない子育てと甘やかしを履き違えてはいけない。甘やかしは親の逃げだ。
叱らない子育てと、甘やかし子育てを履き違えてることがあるそうだ。
他人に迷惑をかけたり、危険な目に合わせたりしても「うちは叱らない子育てだから」と、ろくに注意もしない親がいると聞いた。 ハッキリ言うが、それは単なる甘やかしで、子供としっかり向き合うことから親が逃げているだけだ。
他人に迷惑をかけたり、危険な目に合わせることを見過ごしてはいけない。迷惑なこと、危険なことはどんなことか、何故してはいけないのか、その感覚を小さな頃から身につけておかないとその子にとっても危険だ。その感覚のない問題児は子供社会においても危険視され、誰も見向きしない孤独な道を辿ることになる可能性が出てくる。子供に社会性を持ってほしいのならば、厳しく叱るべきだ。
子供は成長してくると悪賢さも持ち合わせてくる。自分に都合の悪いことからは逃げようとしてくる。話を逸らそうとしたり、その場から逃亡しようとしたり、泣いたりいろいろな方法で逃げようとする。 逃してはいけない。叱らなくてはいけないときは、逃さず大人も真摯に叱るべきだ。 でないとその子はルールや秩序を守れない問題児への道をまた一歩進むことになる。
叱るときは「怒らないこと」も重要だ。興奮して感情で怒ってしまうと子供はビビるだけで頭に言葉が入っていかない。
叱るルールも定めておくと効果的だ。 危険なことの他に、我が家はこういうことをしたら叱るぞ、と事前に子供と決めておくのだ。それだけで子供が歩んでほしくない道を歩く可能性を下げられる。
叱ることを決める、それ以外は叱らない
ここに一例を挙げる。
- 他人に危害を加える(暴力やいたずら、悪口など)
- 約束をやぶる(片付けるといったのにやらない、テレビ見ないと言ったのに見る等)
- 危険な行動をする(道路に飛び出す、高いところから飛び降りようとする、危険な道具を持つ等)
我が家はこの程度。主に3歳の娘向けだ。 ルールは少ない方がいい。逆に本当にしてほしくないことなんてほんの少ししかないはずだ。 食い散らかすとか、服を汚すとか、本当にその年齢でその制御ができるだろうか、ちゃんと年齢に合ったルールを作ってあげてほしいと思う。
叱り方について
ルールを決めたら、そのルールに反した場合はしっかりと叱ること。 絶対に見て見ぬふりだけはしてはいけない。何度もいうが、叱るべき場面を見て見ぬ振りをするのは単なる逃げだ。
我が家の場合の叱り方を紹介しようと思う。
他人に危害を加えた場合
娘は他人に危害を加えることはほとんどないんだが、事故で相手に痛い思いさせてしまうことがある。 そんな時はこう接する。娘の両肩を掴み、しっかりと目を見ること。 「わざとじゃないよね、でも娘ちゃんの手が当たっちゃって男の子ちゃん痛かったよね。わざとじゃなくても痛い思いさせちゃったら謝ろうね」
相手の子にも親から謝る。その姿を見せるのだ。 こういう時、自分の子供にしかコミュニケーションを取らない親がいるが、それは自分の子供へのメッセージとしてはよくない。 親として、相手の子供にも敬意を払い、人としてちゃんとコミュニケーションをするところを見せるのだ。 「男の子ちゃんごめんね、痛かったよね。でも娘ちゃんわざとじゃないんだ。許してあげてくれる?本当にごめんね。」 よその子のことも、ちゃんと一人の人間として接する親の姿を子供は見て、思いやりを学んでいくのだ。
約束を破る
片付けると言ってやらないことはたまにある。 「ちゃんとやりなさい!」「なんでできないんだ!」そう叱ってしまいがちだけど、ここは感情を伝えてあげるのが良い。
「娘ちゃん、片付けるって約束したのにやらなかったね、パパやってくれるって信じてたから悲しかったな。ちゃんとやってほしかった」 娘はそう言われるたびに泣きそうな顔をする。そして「ごめんなさい」という。「いいよ、次は約束守ってね」というと堰を切ったように大泣きをする。 これが一連の流れだ。
子供は親に好かれたいのだ。その親が自分のせいで悲しんでるという事実が一番ツラい。だから次はしないよう気をつけようと意識できるようになるはずだ。
危険な行動をする
危険な行動は当たり前だが、下手したら死にかねない。 未就学児は特に突然走り出したりする。だから目が離せない。目を離してはいけないのだ。 道路に飛び出すような場合は、なぜ危ないのかをわかりやすく説明してあげよう
- 「ここは道路だよね、何が通る?」
- 「車に当たっちゃったらどうなる?」
- 「怪我したらお出かけもできないし、病院に泊まることになったらママとパパにも会えなくなっちゃうよ」
まとめ
叱ることは子供と真剣に向き合うことだ。 叱るべきところも叱らない「なんちゃって叱らない子育て」は子供や世間との摩擦を回避しているだけだ。 子供が人間らしく、思いやりを持って成長して欲しいのならば、間違いを正してあげよう。 そして人として模範的な姿を親のあなたが見せてあげてほしい。
もちろん一回叱っただけじゃ子供はすぐに忘れてしまうかもしれない。 でも、子供は忘れてしまう生き物なのだ。根気よく、ルールに沿って叱れば子供はいずれ理解してくれる。 信じて真摯に向き合おう。
あなたの真摯に向き合うその姿勢とコミュニケーションが、その子の素晴らしい人間性を作り上げていくはずだから。